──さぶらはむはいかに。さぶらはむはいかに。
花の蜜の匂ひに惹かるるを、いかにせむ。貪るがごとく喰らはれ吸はれ枯渇しゆくさまを、人は知りたろうに。
かぐはしきかぐはしき、甘き蜜。
葉より滑り落ち、雪に吸ひ込まれ朝露に消ゆるなり。
さすがに、
「かく……おのればかりの箱に、鎖し籠めざらば」
匂ひもぞ漏る。
うかがってもよろしいのでしょうか。うかがってもよろしいのでしょうか。
花の蜜の匂いに惹かれるのを、どうしたらいいものか。貪るように喰らわれて吸われて枯渇していくさまを、人は知っているだろうに。
大事な大事な、甘い蜜。葉から滑り落ちて、雪に吸い込まれ朝露に消える。
そうはいってもやはり、
「こんな風に……自分だけの箱に、閉じ込めなくては」
匂いが漏れてしまうからね。
